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2020.03.12

【韓国語初級文法】未来形「~겠」の用法

韓国語の未来形「~겠」は、話し手や聞き手の意志を表すときや、推測を表すとき、それから慣用的に使われる場合などがあります。

日本語では、現在形と未来形が同じで未来形というものがないので少し戸惑うかも知れませんが、韓国語では必ず未来のことは未来形を使わないといけません。英語で例えると「will, shall」みたいものですね。

ここで紹介する「~겠」以外に未来形である「~ㄹ 것이다」もありますが、両方をよく理解しておくべきです。ここでは、未来形「~겠」の用法について説明します。

1.未来の意思を表す

未来の意志を表す場合は、主に「動作動詞」を用いて活用する時です。話し手や聞き手の意思を表します。

 

A: 이거 먹겠어요?
(これ、食べますか?)

B: 네, 먹겠어요. 잘 먹겠습니다.
(はい、食べます。頂きます。)

 

※聞き手に「これ、食べますか?」と「食べる意志があるかないか」を聞いているのに対し、「はい、食べます」と「食べる意志がありますよ」と答えています。いずれもまだ食べていないし、食べる動作は後から行われます。

それから、「잘 먹겠습니다」も、食べる前の話し手の意志を表すもので、直訳すると「感謝して食べますよ」で、食べる動作が行われる前なので「未来形」であります。意訳すれば「頂きます」となります。

このように日本語では、現在と未来の区別をしないのでよく間違って表現する場合も多いですが、日本語の訳を「食べますよ。」、「頂きますよ。」のように「よ」をつければ、「未来における意志」であることが少しわかりやすくなります。

以下にいくつかの例文を書きますので参考にしてください。

 

A: 앞으로 열심히 공부하겠습니까?
(これから一生懸命に勉強しますか?)

B: 네, 열심히 공부하겠습니다.
(はい、一生懸命に勉強します(よ))

 

A: 먼저 가시겠습니까?
(先に行かれますか?)

B: 아뇨, 기다리겠습니다.
(いいえ、待ちます(よ))

※尊敬語の「시」を用いる場合は、「시」の後ろに付けて「~(으)시겠다」の形になります。

 

また、未来形「~ㄹ 것이다」との違いは、「겠」が「未来の意志」を表すに対して、「ㄹ 것이다」は、すでに決められた未来の「予定や計画」などを表します。なので訳は、「~する予定です、~つもりです」となります。

① 어디에 가겠어요?
(どこに行きますか?)

② 어디에 갈 거예요?
(どこに行くつもりですか?)

 

2.推測を表す

「動作動詞」ではない場合、または主語が3人称の場合には「推測」を表す表現になります。つまり、「形容動詞」、「이다動詞」、「있다動詞」、それから「第3者の動作」を表す時には「推測の表現」になります。訳は、「~そう、~だろう、~でしょう、~だと思う」になるのでしょう。

しかし、この時の推測表現は、客観的な根拠や経験ではなく、主観的な判断に基づいた推測なので「主観的な推測」です。これに対して「ㄹ 것이다」は、客観的な根拠や経験をもとに判断するので「客観的な推測」となります。以下、例を挙げながら説明します。

 

① 이건 비싸겠어요.
(これは高そうです。)

② 이건 비쌀 거예요.
(これは高いと思います。)

※①は、具体的な根拠はなく見た目などをみて主観的に推測するのに対して、②は価格や機能など、具体的な根拠をもとに推測している例です。

 

① 지하철이 빠르겠어요.
(地下鉄が速そうです。)

② 지하철이 빠를 거예요.
(地下鉄が速いと思います。)

※①は、実際の経験はなく主観的な感覚や予想から推測しているのに対して、②は実際の経験や客観的な情報などをもとに推測している例です。

 

① 이게 더 맛있겠어요.
(これがもっと美味しそうです。)

② 이게 더 맛있을 거예요.
(これがもっと美味しいと思います。)

※①は、実際ためた経験はなく見た目などをみて主観的に推測するのに対して、②は実際の経験や客観的な情報などをもとに推測している例です。

 

① 영수는 지금 자겠어요.
(ヨンスは今寝ていると思います[寝ているでしょう]。)

② 영수는 지금 잘 거예요.
(ヨンスは今寝ていると思います。)

※①は、全く「寝ている」という根拠はなく、個人的な感覚による予測にすぎないのに対して、②は「寝ている」という実際の根拠や客観的な情報などをもとに推測している例です。

 

① 파티가 정말 재미있었겠어요.
(パーティーが本当に面白かったと思います[面白かったでしょう]。)

② 파티가 정말 재미있었을 거예요.
(パーティーが本当に面白かったと思います。)

※①は、間接的な経験などから個人的な感覚による予測であるのに対して、②は直接的な経験や客観的な情報などをもとに推測している例です。

 

① 내일은 비가 오겠어요.
(明日は雨が降りそうだ。)

② 내일은 비가 올 거예요.
(明日は雨が降ると思います。)

※①は、個人的な経験や感覚から「雨が降る」ことを予測しているのに対して、②は客観的な情報をもとに「雨が降る」ことを予測しているのです。天気予報でアナウンサーは「明日は雨でしょう。(내일은 비가 오겠습니다.)」と言うのに対して、天気予報を見た人は「明日は雨が降ると思います。(내일은 비가 올 거예요.)」と言います。

 

① 저와 같은 생각이시겠지요?
(私と同じ考えでしょう。)

② 저와 같은 생각이실 거예요?
(私と同じ考えだと思います。)

※①は、聞き手に対して主観的に「同じ考えでしょう」と予測して質問しているのに対して、②は客観的な根拠をもとに、第3者のだれかが「同じ考えであるだろう」と予測している例文です。

 

3.慣用的な表現

「~겠」が意志や推測ではなく、慣用的に使われる場合がありますが、この時は「謙遜」や「婉曲」の表現となります。以下、いくつかの例を挙げてみます。

 

① 처음 뵙겠습니다.
(はじめまして[初めてお会いします]。)

② 좀 묻겠는데요.
(ちょっと伺いしますが[ちょっとお聞きしますが]。)

③ 다녀 오겠습니다.
(行ってきます。)

④ 잘 먹겠습니다.
(頂きます。)

※上記の表現は日常的によく使う表現ですが、非常に丁寧な感じを与える表現であります。

 

① 잘 알겠습니다.
(よくわかりました。)

② 아직 잘 모르겠습니다.
(まだよくわかりません。)

③ 속상해 죽겠어요.
(悔しくて死にそうです。)

④ 더워서 미치겠어요.
(暑くてどうにかなりそうです。)

※上記の表現は、「ある状況や状態に至る」というのを優しく丁寧に、あるいは迂回的に伝えています。たとえば、「알았습니다」より「알겠습니다」の方がより丁寧で謙遜な表現です。

 

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